山中城址

ぽけ子

2012年02月10日 10:37


いつもいつも三島の街中を、ヨチヨチ歩いてい廻るぽけ子ですが、アイラブみしまさんののご好意により、『三島の魅力発見ツアー』に参加させていただき、市街地から少し離れた山中城に行って参りました。山中城は、もう十何年もこちらに暮らしているのに、車で箱根への行き帰りに通り過ぎてしまうので、中に入ったことがありませんでした。
お城と言って普通思いつく石垣根や大きな居城跡はなく、戦のための山城なので、自然の地形を生かした土塁と堀の要塞のです。

三島市によって当時を反映した整備改修がなされていて、堀や土塁などの遺構は風化を避けるため、盛土にで覆った上芝を張って保護し、畝堀(うねぼり)や障子堀(しょうじぼり)の構造が明確に見られるように整備されており北条氏の築城方法を良く知ることのできる城跡となっているそうです。


ガイドさんの「赤土ですから滑らない様、お気を付け下さい。」の呼び掛けにビビりながら堀の脇を登っていくと…
あまりに巨大な霜柱。
三島の街中や居住している平地の辺りで観るのとは、全然違います。日が射さず気温の上がらない斜面では、霜柱が午後になっても凍ったままでした。

  

結構な坂を、少し息を弾ませながら登りつめると…
富士山から駿河湾を一望に出来る素晴らしい眺望。

しかし、何よりも当時の人々の技術力を忍ばせる土の造形。



そして、本丸曲輪内の駒形諏訪神社の境内にある樫の巨木。
樹齢500年から600年とも云われるこの樫の木は、山中城合戦時には既にあり、その戦を静かに見守っていたのでしょう。
静岡県の天然記念物にも指定されています。人の営みの儚さに比べると本当に畏れすら感じます。

山中城については、Wikipediaのこちらのページなどをご参照ください。
⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E5%9F%8E

調べた中でも、ぽけ子の興味を引いたのは、関連書籍の紹介。山中城を舞台に繰り広げられた攻防戦で豊臣方の一番乗りとされる渡辺勘兵衛が主人公の池波正太郎著『戦国幻想曲』(昭和44-45に週刊誌『サンデー毎日』に連載。現在は角川文庫で刊行)には、この戦いも詳しく描かれているとのこと。
一方、この戦いで小田原方で戦った主人公の目線で書かれている 津本陽著『新陰流 小笠原長治』新潮社、1987年(昭和62年)刊もあるとなると、興味は尽きないので、近いうちに一読してみたいです。

尚、昨年は中止となりましたが、毎年5月の第3日曜日には、山中城まつりが開催され、満開のつつじと戦国時代の合戦を再現した『山中城悲話』などの人気のおまつりとなっているそうです。



写真は2010年開催時

関連記事