2019年11月02日

カルメ焼きのこと

カルメ焼きには恨みがある。カルメ焼きのこと

恨みと言うとちょっと不穏当な響きがあるので、語弊があるかもしれないが…。
 小さな頃、お祭りで食べられなかった憧れが高じているのです。ウチのじいちゃんは、昔興行師をしていて屋台の人達とも付き合いがあったらしく、その頃はまだ今の様に食品衛生に気を遣う人達も少なく、屋台で出されたモノに不信感を持っていた。そのせいで我が家では、祭りの所で何か買って食べることを禁止されていました。それでも母親は祭りで何も食べられない子供達を不憫に思ったのか、「ひとつだけよ。」と言ってこっそりと小銭を握られせてくれました。私の住んでいた東京の江古田にある浅間さんは、割と賑やかに店が軒を連ねてくれたのですが、ひとつだけと言われると当時はやはり腹にたまるモノと考えがいきます。見た目に可愛いリンゴ飴や香ばしい匂いが漂うイカ焼き焼きとうもろこし…。そして、手品の様にプクッと膨らむカルメ焼き。食べたかったけれども一番腹にたまり、その貰った小銭で買えるモノと言えば、お好み焼き屋さんで売っていた、パンカツでした。今考えれば何がそんなに幼いぽけ子の胃袋が欲したのか分かりませんが、食パンに水溶きうどん粉をまとわせて焼いて、ソースを塗ったその一品が、お祭りでの唯一の食の思い出となりました。

 ジオパークの関係で、町を歩いたり、講義を受けているとときたまカルメ焼きの話しが出てきます。三島の白滝公園にある溶岩塚を説明する際には、必ずと言ってセットで出てくる話しです。溶岩がなんらかの拍子で流れを止めて、先の方が冷え固まったにも関わらず、後から熱々の溶岩が流れてきて、固まった溶岩をドーム状に盛り上げる様は、カルメ焼きによく似ているということ。亀裂の入り方までも雰囲気を醸し出すから、出てくるのですが、最近のお子達は知っているのか?と思っていました。

 今日もジオパークの講習を受けて来て、その話を娘に話していたところ、どうやら娘は小学校の理科の実験で作り、退屈だった理科の授業で珍しく楽しい体験として覚えていたそうです。婿殿も同様に覚えていたということなので、静岡だけの話しではなく、割とポピュラーな食べ物だったということが分かりました。
 こうなると、我が家でカルメ焼きの味を知らないのは私だけ…。そうなると、作ってみたくなるのは、人の心、世の情け?
早速、インターネットで検索すると、あるはあるはカルメ焼きのレシピもあれば、こうすれば失敗しないといった動画が検索結果にズラリと並びました。基本、お菓子作りとは分量と温度管理を間違えなければ、あまり失敗しないと言うのが、ぽけ子の中での常識です。
 材料も砂糖、水、卵白、重曹と我が家の台所にあるモノでOK。カルメ焼き用器は無いけれど、お玉で代用出来ると踏んで、挑戦してみました。
カルメ焼きのこと
強そうな重曹でしょ!これなら…イケる。
重曹卵(ほんの少しの卵白に重曹を混ぜちょい溶けかけのシャーベット状にするそうです。)準備OK!
砂糖にほんの少しの水。準備OK!
かき混ぜ用に娘の離乳食を作った時に使った小さなすりこ木。準備OK!
コンロの火を最弱火。セットOK!
準備完璧だと思いました。














結果は…。
惨敗です。温度は125度が適温というのですが、もちろんそんなのを測れる温度計もなく、温度が測れないなら泡が吹き出してくる感じではなく、重なり合う感じという言葉を頼りに、10回以上挑戦しましたが、どうにもこうにもなりませんでした。

カルメ焼きのこと
カルメ焼きのこと








さすがに台所でドタバタやっていたので、旦那様に「台所で、実験なんかしていたら、普通はお母さんが注意するのに、ウチじゃそのお母さんがコレだからなぁ。だから〇〇(息子)も、外で炉を作ったりする様になるんだ!いい加減にしろ!」とたしなめられてしまいました(シュン)。
だから、ぽけ子は未だカルメ焼きの味を知りません。三島の大祭りで売ってたよとか、駄菓子屋に売ってたよとは聞きますが、買ってしまったら負けの気がしてきます。やはりこうなると自分で作ってこそという気になりました。
そのうち、ほとぼりが覚めたら挑戦したいと思っています。いつか、ぽけ子はカルメ焼きの味を知ることは出来るのでしょうか?




Posted by ぽけ子 at 22:35│Comments(0)
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